初演 2007.10.25 蒲田「アプルコ」
「千四十七士国鉄労働者(ぽっぽや)義士伝感想
20年の闘いを自分で講演しようと思えば、最低1時間半は欲しい。それを神田香織さんは、40分の講談の中で、国鉄闘争のもっている課題まで語ってみせた。「講釈師見てきたような嘘をつき」と神田さんは言う。嘘ではない…まるで自分が体験してきたかの様な語りは、20年の様々な想いを蘇らせてくれた。日本の三大話芸「講談」恐るべし!
講談の終わりに、「彼らこそ、光です」という文言がある。華々しくスタートしたJRの影として、放置され続けている自分たちの問題。光になりうるかどうか、これからの自身の生き方にかかっているという思いを強くした。
2007.11.7国鉄闘争支援四国共闘会議
常駐オルグ中野勇人
ひきこまれる語り
闘争団の両親を持つ、登場人物のめぐみさんの話は、今年高校を卒業して一人暮らしを始めた娘と重なり、「あんな事もあった、こんな事もあった」と胸にぐっとくるものがありました。
ものすごい迫力がありひきこまれました。名寄の闘争団・家族にもぜひ聞かせてあげたいと思います。
人として、人らしく生きよう、仲間がいれば強くなれる、という語りが心に残りました。
管野竹子(名寄闘争団)
闘争団と家族への熱いエール
神田香織さんの「ぽっぽや義士伝」、入場の音楽になぜ赤穂浪士なの?と驚き、その想いがずっと離れませんでした。四十七士の最後を考えたとき、それ故に伝説になったことを想うとちょっと違うんじゃない?と思ったからです。
しかし最後の語りは胸に迫るものがありました。歴代の首相の名をずーっと語るくだりでは、この戦いがいかに永く厳しいものだったかが伝わり、神田さんの闘争団と家族の皆様へのエールだと、共感いたしました。「はだしのゲン」を聞いてみたいです。
H・T(63歳主婦 パート店員)
神田さんも支援者も人らしく
講談を聞いて、神田香織さん御自身が人らしく生きようとされているエネルギーが伝わってきました。
純粋な小さな子供たちの心を傷つけた「不当解雇!」。闘い続けていても、子供たちにがまんをさせ、犠牲にしながらであることに、闘争団・家族は苦しんできました。神田さんの、ジメジメしない歯切れのいい語りは、こうした苦しみの中からたくましく成長した喜びを感じさせてくれました。
支援者が、支援するだけではなく、共に向き合って人らしく成長することも、力強く語ってくれ、自分たちの家族のことと重ね合わせながら聞くことができました。
石河和子(大田区在住)
|